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第8回東京蚤の市レポート 豊かな生活を愛する人が集結する場所

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11月14日・15日、東京・調布の東京オーヴァル京王閣を会場に開催された「第8回東京蚤の市」。年に2回開催されているこちらの蚤の市、回を重ねるごとに注目度とともに賑わいを増し、広い会場内が「古き良いものたち」を丁寧に愛する人たちで溢れかえっています。ものだけでなく、美味しいフード、会場の魅力を何倍にも増す音楽、ワークショップなど、何通りもの楽しみ方があることも東京蚤の市の人気の秘密。今回はこの蚤の市、潜入レポートをお届けします!

東京蚤の市を構成するモノ・食・音・知

 東京蚤の市は「古き良きものに満ち溢れた宝島」をテーマに、訪れたお客さんが宝探しに没頭できるような会場構成。日常を忘れるテーマパークのように賑やかな東京蚤の市ですが、テーマパークと違っている点があります。

 それは、訪れるお客さんが「自分の日常をより豊かにしたい」という気持ちで夢中になってお店のひとつひとつを覗いていること。そこにいる人々は宝探しに夢中になりながら、見つめているのは自分の日常であることに蚤の市のわくわくの原点があります。

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店主の方と直接お話ししながら選ぶことができるのも、蚤の市ならでは。笑顔が絶えない会場の様子

 第8回東京蚤の市では総勢223組の出店者やエンターテイナーが一堂に会しました。まずは最大の魅力であるアンティークやヴィンテージのお店の様子を見てみましょう。

憧れた景色がここに。出店者の美意識が光る、アンティークエリア

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古切手やヴィンテージアクセサリーパーツは蚤の市でも人気の商品。ちょっとしたお土産に選ぶのも楽しい。

 出店の多くは都内外でアンティーク・ヴィンテージを扱う人気店。そういったお店は街なかにお店を構えていることもあるけれど、アクセスが良くないところにひっそりと美しくお店を開いていることも多い。そんなお店の数々を東京蚤の市では一度に見て回ることができます。

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古く美しいガラスとドライフラワーの相性は抜群。たちまち時間の流れまでゆっくりと感じる。
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出店者の美意識に触れられることも大きな魅力。

 どのお店でもヨーロッパの食器やガラス瓶、カトラリーが数多く揃っていましたが、ここは東京蚤の市。日本の古いものも見つけることができます。

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洋食器・洋ガラスなどと並んでいても可愛く感じる和食器の数々。
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イチゴ用のスプーン!なんともレトロで愛らしい形をしている。
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「何用の型だろう?」と興味そそられるレトロな道具の数々に出会うのも楽しい。

 日本の古道具や食器の面白さにも出会えるバラエティーの豊かさは、東京蚤の市ならでは。筆者が惹かれたものも、国内で輸出目的で制作されたマグカップ。それは和柄がヨーロッパ風のデザインに個性的に組み込まれたデザインでした。見ることに気を取られて写真がないのが残念ですが、蚤の市の醍醐味はそういう風に可愛いものに没頭できる瞬間にあるのだと思います。

東京北欧市を同時開催!

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北欧のデザインやヴィンテージに特化した出店が並ぶ「東京北欧市」も同時開催。

 北欧のヴィンテージ食器・家具から書籍、ファブリックに至るまで北欧一色に染め上げられているのがこちらの「東京北欧市」。東京蚤の市のなかで開催されているもうひとつの蚤の市ですが、メイン会場に劣らない人気を誇っています。

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次から次へとお客さんが絶えず、活気にあふれた店先。

 会場に入って正面に見えるこちらのお店はオリジナルデザインのファブリックやトレーなどを扱っていましたが、北欧らしい色づかいと洗練されたデザインで大人気でした!

 普段はオンライン中心で活動されている人気のお店も出店されているので、実際に気になる器を手に取りお店の方と言葉を交わしながらお買い物ができる楽しみがあります。

 もともと廃れない、使いやすい、美しいデザインを脈々と続けてきた北欧のデザインと、古いものを現代に受け継ぎ新しく歴史を刻む蚤の市というのはとても相性がいいと思います。忘れ去られないデザインの良さをたっぷりと感じられた、東京北欧市。これからもっと充実していくにちがいないエリアだと思います。

ここはどこだ?旅気分を味わえるフードコーナー

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お昼時のフードコーナーは列をなすほどの人気。いろんなタイプのお店が出店しているので、好みのものがきっと見つかる。

 東京蚤の市を盛り上げているフードコーナー。普段あまり聞きなれない個性的なメニューを楽しめる出店の数々は食べる前から元気が出てしまいます。

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東京都小金井市からの出店「tiny little hideout SPOONFUL」のドーサ(南インドのライスクレープ)。

 筆者は初めて聞いた南インドの「ドーサ」というライスクレープにしました。香草の香りと、スパイスがよく効いていてとても美味しかったです。見惚れたのは、ささっとリズムよくひとつ2分程度で仕上げていく手際の良さとこちらの笑顔。

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大忙しのなかでも楽し気な雰囲気が伝わってくる。幸福感が増す瞬間。

 完売必須の人気フードも目白押しなので、お目当てのある方は早い時間帯に訪れた方がいいでしょう。

もうひとつの主役、ライブステージで贅沢な昼下がりを。

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2015年フジロックにも出演を果たした「ものんくる」のステージ。雨もすっかり止んで、陽射しあふれるなかでのライブとなった。

 東京蚤の市には八角テントというステージが用意されています。観客はぐるっとステージを囲むように座り、思い思いに音楽を楽しむことができます。東京蚤の市に集結したミュージシャンは会場の温かい雰囲気と相性が良く、広大な会場全体を音楽で満たせる力に溢れていました!

 青空のもと陽射しが差すと温かさを感じる昼下がりに行われた「ものんくる」のステージ。様々な年齢層のお客さんがステージを囲み、気持ちのいい場所で、同じ音楽を楽しめる魅力が東京蚤の市にはあります。

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新曲も披露した本ステージ。今後も見逃せないミュージシャン!
ものんくる公式HP http://mononkul.tumblr.com/

 八角テント以外にも、アイリッシュ音楽が楽しめるステージや、アンティークエリアでも様々なミュージシャン・パフォーマーがそれぞれの世界観で観客を魅了していました。

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ヴァイオリニストの永野綾沙さん、操り人形師のディディエさん、人形のジョバンニくんが奏でる愉快なクラシック。大人も子供も笑顔!

 たくさんの素敵なモノを見て満たされ、美味しいフードで旅する気分を味わい、心地よく広がる音楽に揺られてまた、満たされる。たとえ欲しいものを全部買うことができなくても胸をいっぱいにして家路につくことができます。

豊かな生活の核になる、古書店街コーナー

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絵本の美しい表紙が目に飛び込んでくるオールド ブック ストリート。夢中になって手に取る楽しみがある。

 この東京蚤の市を主催しているのは、「手紙社」という書籍や雑貨、カフェを編集・企画・運営している会社。それだけに古本を扱うエリアは出店の密度が濃く、大変な盛り上がり!家族連れも多いなか、カラフルで美しい装丁の絵本が一面に並べられているところは特に人気を博していました。

 紙という媒体は、古くなるといっそう素敵だと感じます。経年による紙の色や匂いの変化が、本の新しい記憶として積み重なっていき、新しい人の手に渡るのはドラマチックです。東京蚤の市にはさらに、私物の本を他の人が持ち込んだ本と交換できる物々交換のコーナーも!

 古書以外にも、シルクスクリーンを制作できるワークショップやトークショーの開催など来場客を飽きさせないイベントが多くあるのもユニークです。幅広く楽しめるようにいろんな楽しみ方を提案している一方で、かなりモノが好きな蚤の市ファンの目線でも好きなものに巡り合うわくわくに出会うことができる東京蚤の市。より東京らしいお店、東京じゃないとできないイベントとして定着することを期待しています。

 回を重ねるごとに充実してきている東京蚤の市。関西でも「関西蚤の市」を開催するなど、全国で加速する蚤の市人気に今後も目が離せません。

東京蚤の市・関西蚤の市(春と秋、年に二回の開催予定)
主催:手紙社・JRA阪神競馬場
お問い合わせ先:手紙社
電話番号:042-444-5367
E-MAIL:info@tegamisha.com
URL:http://tokyonominoichi.com/kansai/2015_autumn/

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