東京・西浅草のギャラリースペース、ASAKUSA(アサクサ)にて、トマス・ヒルシュホルンとサンティエゴ・シエラを取り上げた展覧会「敵対と融和」が開催されている。アートにおけるコミュニティーとの協働と関与について考察する試み。
2015年にオープンしたASAKUSAは、キュレーターの大坂紘一郎と山越紀子が共同で運営するギャラリー。5つ目の企画となる本展では、アートと社会の関係性について言及してきた美術評論家、クレア・ビショップの論考を参照しながら、実社会の困難に対するアートの可能性を探求する活動を展開してきた2人のアーティストの作品を紹介する。
スイス出身でパリを拠点に活動するトマス・ヒルシュホルンは、ダダから多大な影響を受け、日用品を素材としたインスタレーションなどの手法で、政治・社会問題に切り込む作品を発表してきた。本展では、自身の敬愛する哲学者、スピノザ、バタイユ 、ドゥルーズ、グラムシに捧げたモニュメントシリーズが展示される。スペイン出身のサンティエゴ・シエラは、経済システムや権力構造など社会問題をテーマとしたパフォーマンス作品、記録写真などを制作。本展にはドキュメント映像を出品する。
本展は、この夏、東京都内で開催されている「ダダ100周年フェスティバル」の一環。共同キュレーションに、政治哲学研究者の荒木勝(岡山大学副学長)を迎えている。会期は8月21日まで。
敵対と融和 トマス・ヒルシュホルン&サンティエゴ・シエラ
会期:2016年7月21日~8月21日
会場:ASAKUSA(アサクサ)
住所:東京都台東区西浅草1-6-16
会場:ASAKUSA(アサクサ)
住所:東京都台東区西浅草1-6-16