Quantcast
Channel: bitecho[ビテチョー]
Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

ひとつの美術史を探る展覧会、「奥村雄樹による高橋尚愛」展開催

$
0
0

高橋尚愛(たかはし・ひさちか)という名前を聞いたことがあるだろうか? 美術史や作品の解釈に関わるプロジェクトを行ってきた奥村雄樹による、謎多きアーティスト・高橋尚愛をめぐる展覧会が開催される。銀座メゾンエルメス フォーラム(東京・銀座)にて、会期は6月4日〜9月4日。

 1940年に生まれた高橋は、62年にイタリアに渡った。その後ミラノでルーチョ・フォンタナ、ニューヨークではロバート・ラウシェンバーグのアシスタントを務めた。戦後の美術史を語る上で欠かすことのできない美術家である両者とそれぞれコラボレーションして作品を制作し、1967年にはベルギー・アントワープの伝説的な画廊、ワイド・ホワイト・スペースで個展を開催しているにもかかわらず、高橋の活動はこれまであまり注目されてこなかった。

 奥村雄樹は1978年生まれ。美術史や特定の作品の解釈から出発するプロジェクトなどの実践を通じ、作家性や協働といったアートに関する問題意識、さらにはアイデンティティーや主体について問いかけるような活動を行ってきたアーティストだ。ワイド・ホワイト・スペースで高橋の個展の資料を見たことをきっかけに、これまでも彼の活動を注釈し、代理し、協働する試みを繰り返してきた。

 本展では、高橋による、ジャスパー・ジョーンズやゴードン・マッタ=クラークといったアーティストにアメリカの地図を描いてもらうプロジェクトの記録や、奥村が高橋としてインタビューに答える映像作品などを展示。2人のアーティストの交流によって見出され、生み出された作品群を通じて、作家や作品の解釈を拡張し、知られざる美術史にスポットを当てる。

「奥村雄樹による高橋尚愛」展
会期:2016年6月4日〜9月4日
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1 8階
電話番号:03-3569-3300
開館時間:月〜土 11:00〜20:00(最終入場19:30)日 11:00〜19:00(最終入場18:30)
休館日:会期中無休
入館料:入場無料
URL:http://www.maisonhermes.jp/ginza/gallery/archives/54369/

Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

Trending Articles