2016年2月26日、27日の2日間、世田谷パブリックシアター(東京・世田谷)で、荒木経惟の写真集『往生写集-東の空・PARADISE』(※)の世界観を舞台化したダンス作品『原色衝動』が上演されます。出演は、白井剛とキム・ソンヨンです。
2016年2月26日、27日に、世田谷パブリックシアター(東京・世田谷)と京都造形芸術大学舞台芸術研究センターの共同企画制作『原色衝動』が上演されます。それぞれ日本と韓国を牽引するダンサーである白井剛とキム・ソンヨンが出演するダンス作品で、荒木経惟の写真集『往生写集-東ノ空・PARADAISE』(※)の世界観を舞台化したものです。

『往生写集-東ノ空・PARADAISE』(※)は、2014年10月22日〜12月25日に東京の資生堂ギャラリーで開催された展覧会「荒木経惟 往生写集-東ノ空・PARADISE」(※)に合わせて出版された写真集です。「往生写集」のタイトルは、平安時代の僧侶・源信が記した仏教書『往生要集』(985年)から着想を得ています。
この数年来、荒木は前立腺癌の発症と摘出手術、また愛猫の死や東日本大震災を経験し、これまで以上に命や生死というテーマに深く向き合ってきました。2014年、荒木は「往生写集」という名を冠した巡回展を豊田市美術館、新潟市美術館、資生堂ギャラリーの3会場で開催。最後の会場となる資生堂では、死を目前に最期の輝きを放つ花々、そして死から再生へと向かう復興の祈りを込めた空を撮影した作品を発表しました。
痛みと優しさに満ちた荒木経惟の世界観に影響を受けて、ダンサーと振付家の2人が、国を超えてひとつの作品をつくりあげます。

白井剛とキム・ソンヨンは、3年間、試行錯誤をくり返しながらコラボレーションを続けてきました。対話を積み重ね、人と人との出会いの関係を探る中で2人が見出したものが、「衝動」でした。踊ることから見えてきた、無数の方向をもった「衝動」の形や勢い、そして熱。時に「愛」とも呼ばれる互いに向けた「衝動」、また世界に向けた「衝動」を、2人は極彩色の「原色」写真の中で、どう表現するのでしょうか。
本公演の宣伝写真も担当した荒木は、2人のダンサーを撮影した際に「新種の爬虫類が組んず解れつ、別世界のラブシーンが見たいね。どっちが武蔵で小次郎か、これは新しい決闘だよ」というコメントを残しています。

生まれた国や言葉、ダンスのバックボーンも違う白井とキム。2人は自身の身体を使って、互いの共通点を探索してきました。今回のコラボレーションでは、国境を越えたダンスの普遍性、そして日韓ダンスの今、そして世界におけるダンスの可能性をも目の当たりにすることができるでしょう。
※ 展覧会名および書籍名「往生写集-東ノ空・PARADAISE」の正式表記は「P」が反転
住所:東京都世田谷区太子堂4-1-1
電話番号:03-5432-1515(代表)
URL:http://setagaya-pt.jp/performances/20160226genshoku.html
チケット取扱:世田谷パブリックシアターチケットセンター
電話番号 03-5432-1515(10:00〜19:00)
世田谷パブリックシアターオンラインチケット
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(携帯) http://setagaya-pt.jp/m/
映像写真:荒木経惟「往生写真-東ノ空・PARADISE」より
舞台美術:杉山至
舞台監督:大鹿展明
映像設計・技術:山田晋平
照明:岩村原太 吉田一弥
音響・サウンドデザイン:大久保歩
音楽:原摩利彦
衣裳:清川敦子(atm)
宣伝写真・題字:荒木経惟