東京・銀座の資生堂ギャラリーは、新進アーティストを応援する公募プログラムとして、「shiseido art egg」を毎年開催しています。第10回目となる本年度、370組の応募から選出された新鋭作家は川久保ジョイ(かわくぼ・じょい)、GABOMI.(がぼみ)、七搦綾乃(ななからげ・あやの)の3名。2月から4月にかけて、それぞれの個展が同ギャラリーにて開催されます。
資生堂ギャラリーは、1919年のオープン以来「新しい美の発見と創造」という考えのもと、東京・銀座の地で100年近く活動を続けています。「shiseido art egg」は、活動の一環として新進アーティストにギャラリーの門戸を広く開くことを目的とした公募制のプログラムです。
PROFILE かたやま・まき 1982年東京都出身。多摩美術大学油画科卒業。「VOCA展2014」(上野の森美術館)などに出品。主な個展に「 When the sun is at its northernmost point./一番明るい日」(2015、HARMASGALLERY)、「If spring comes/春になったら」(2013、XYZcollective)など。twitterアカウント(@m_curie11070704)にて、本展出品作品の制作過程を公開している。http://makikatayama.tumblr.com/
2016年10月9日から、岡山市で「岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016」が開催されます。テーマは「Development/開発」。アーティスティック・ディレクターに、幅広い分野での活躍を見せるアーティスト、リアム・ギリックを起用し、彼が選定した28作家(予定)が展示を行います。それぞれが特定の視点から岡山市と展示作品を眺める順路と、グループ鑑賞ツアーで巡る順路の2種類の順路が想定されており、それらが交差することで、新たな視点が生み出されることでしょう。
作家と作家が交流し新たな価値を生み出す
日本各地で芸術祭が目白押しの2016年。一風変わった芸術祭「岡山芸術交流」の開催が新たに発表された。英文タイトル「Okayama Art Summit」にある「サミット」という言葉が、本展が他の芸術祭と異なることを端的に示している。
本展の総合プロデューサー石川康晴は、「earth music & ecology」などのファッションブランドを持つクロスカンパニー代表であり、かつアートコレクターの顔も持つ。岡山といえば、石川、那須太郎(TARO NASU代表・本展総合ディレクター)、インテリアデザイナー片山正通と、岡山出身の3人によって開催されたアートイベント「Imagineering OKAYAMA ART PROJECT」(2014)が記憶に新しい。参加作家が12名であった「Imagineering」から、本展は参加作家28名(2016年1月現在)と、その規模が大きくなった、と見られる。が、違いはその規模だけではなく「岡山を知ってほしい」から、「岡山から発信したい」と、視座を広げた企画が準備されているという。
「ポコラート(POCORART)」とは Place of "Core+Relation ART"の意。障がいの有無にかかわらず人々が出会い、互いに影響し合う場を意味し、そうした場をつくる試みです。ポコラートの活動は、2010年以来、アーツ千代田3331を拠点に全国的な広がりを見せています。ポコラートのなかでも中心的な活動が、「ポコラート全国公募」です。初回は障がいのある人のみを対象とした公募でしたが、2回目以降現在にいたるまで、障がいの有無、年齢、経験などを問わず幅広く応募を呼びかけています。
Conversation pieceとは、家族の肖像や親類の団らんの図のこと。本展は、家族写真をもとに描きつづける小西紀行と、パーソナルな記録や記憶の価値を探究するアーカイブ・プロジェクト「AHA!」(Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ)の展示を通じて、家族写真やホームビデオをもとに「記録」について考える展覧会です。
AHA!(Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ)は、現在劣化や散逸の危機に瀕している8ミリフィルムを、戦後日本の生活文化を記録した貴重な資料とし、その収集、公開、保存、活用を進めるプロジェクトとして始動しました。本展では、武蔵野市周辺の各家庭から収集した8ミリフィルムや写真とともに、鑑賞中の家庭の会話を、1冊の本『あとを追う』にまとめました。会場でフィルムの映像や本を鑑賞することができます。