埼玉近美で新展示企画がスタート　初回は齋藤春佳をピックアップ

埼玉県立近代美術館にて、新進アーティストによる展示プログラム「アーティスト・プロジェクト #2.0」がスタートする。2月11日より始まる第1回目に作品を展示するのは、絵画やインスタレーションを制作する齋藤春佳だ。

　学芸員が活躍中のアーティストを推薦し、館内で自在に展開する展示プログラムとして、埼玉県立近代美術館で2016年より発足した「アーティスト・プロジェクト #2.0」。第1回目となる「#2.01」では、近年「トーキョーワンダーウォール賞」受賞（2011）や「シェル美術賞」入選（2016）など注目を集める若手アーティスト、齋藤春佳が渋谷主任学芸員の推薦により紹介される。

　齋藤の活動のテーマは「記憶」。物語めいたタイトルが付けられた作品群は、消え去りゆくものである記憶への思慕や、色鮮やかで美しい記憶そのもののイメージなど、記憶をめぐるさまざまな思いを映し出している。

「飲めないジュースが現実ではないのだとしたら 私たちはこの形でこの世界にいないだろう」と題された本展では、同名の絵画作品（画像）をはじめとする、平面作品やインスタレーションを発表する。会期中にはアーティスト・トークや作家の手塚太加丸、インディペンデント・キュレーターの長谷川新とのクロストークも予定。