Quantcast
Channel: bitecho[ビテチョー]
Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

木に触れ、木を感じる展覧会が東京都美術館で開催

$
0
0

東京都美術館の開館90周年を記念した展覧会「木々との対話──再生をめぐる5つの風景」が、10月2日まで開催されている。「再生」をテーマに「木」の素材を活かした、5作家による「5つの風景」をつくり出す。

東京都美術館
開館90周年記念展 木々との対話──再生をめぐる5つの風景

 日本初の公立美術館として上野公園に開館した東京都美術館。開館90年を迎えた今年、記念の企画展のキーワードは「木と再生」だ。古代から人類にとってかけがえのない存在である木と向き合う5名の作家が「再生をめぐる5つの風景」を展開する。

bt_kigitonotaiwa2.jpg
國安孝昌 雨引く里の竜神 2013 「雨引の里と彫刻 2013」展示風景より。本展では天井高10mを超える展示室を生かした作品に挑む

 木と陶ブロックを積み上げ、ダイナミックなインスタレーションに取り組む國安孝昌。対して、ともすると見過ごしてしまうほど繊細な木彫は須田悦弘作。須田の生み出す植物は通路や展示室の隙間に不意に登場する。田窪恭治は、役目を終えた廃材の価値を転換し、廃材に金箔を貼るシリーズと新作インスタレーションを展開。また仏像彫刻の技法を取り入れて実在又は架空の生き物を彫る土屋仁応は、旧作に加え新作の大型彫刻を発表する。舟越桂のスフィンクスのシリーズ、そして最新作の彫刻とドローイングも必見だ。

bt_kigitonotaiwa3.jpg
田窪恭治 感覚細胞―2016・イチョウ 2016 東京大空襲で被災した東京都美術館の大イチョウを題材にした新作 撮影=齋藤さだむ

 会期中は関連イベントも多数開催され、夏休みに大人も子どもも楽しめる内容となっている。永遠と瞬間、生と死というアンビバレントさを包む作品を紹介するという本展。実力のある5名の作品に期待が高まる。

佐藤恵美=文
『美術手帖』2016年8月号より)

開館90周年記念展
木々との対話──再生をめぐる5つの風景
会期:2016年7月26日~10月2日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開館時間:9:30~17:30 金は~20:00
※ただし、8月5日、6日、12日、13日、9月9日、10日は~21:00 9月23日、9月30日は~17:30(入室は閉室の30分前まで)
休館日:月休 ※ただし、9月19日(月・祝)は開館
入館料:一般 800円/大学生・専門学校生 400円/65歳以上 500円 ※団体券は一般600円
URL:www.90th.tobikan.jp

Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

Trending Articles