現在再開発が進行中の、中国・上海の陸家嘴(りくかすい)金融中心地区を舞台に、新たなパブリックアートプロジェクトがスタートする。ディレクターを務めるのは北川フラム。「時空を旅する船」というテーマのもと、設置作品の国際公募も行われる。
1860年代より造船会社の修理場として活用されてきた歴史をもつ、上海の陸家嘴金融中心地区。現在はオフィス街でもあり、商業と文化のまちとして発展してきたこの地域では、目下再開発が進行中だ。BENOY、KPF、隈研吾、OMAなどの建築家および設計事務所の協力のもと、25万平方メートルにおよぶ広大な街区は、オフィス、商業施設、アートセンター、住宅地、ホテルなどが整備された「陸家嘴ハーバーシティ」となるという。
この新しい都市で大規模なパブリックアートプロジェクト「陸家嘴アートプロジェクト」がスタートする。「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」「瀬戸内国際芸術祭」の総合ディレクターを務める北川フラムがディレクターに就任し、15人のアーティストを招聘。「時空を旅する船」というテーマを掲げ、再開発地区内の40区分において、路地、ビルのエントランス、広場、公園、池、橋、ビルのファサードといったパブリックスペースに作品を展開する。
さらに、世界中のアーティストを対象にした国際公募によって、28人のアーティストを選出、作品を設置する。公募の審査員を務めるのは北川のほか、世界的なキュレーターである方振寧(ファン・ジェンニン)、ジャン・ド・ロワジー、アンドレア・シュレイカー。2017年秋には「上海市芸術祭(仮)」の開催も予定されており、上海は「アートのまち」としてますます注目を集めることになりそうだ。公募についての詳細は公式サイトに記載。
陸家嘴アートプロジェクト
街区整備完了予定: 2018年12月末(予定)
パブリックアート設置完了:第1期: 2017年8月 (予定) 、第2期: 2017年12月(予定)
問い合わせ: ljzart@artfront.co.jp(アートフロントギャラリー内 陸家嘴アートプロジェクト事務局)
URL:www.ljzart.com