20世紀初めから現代まで、膨大なフランス美術を所蔵するフランスの「ポンピドゥー・センター」。そのなかから選りすぐりの作品を一堂で見ることができる「ポンピドゥー・センター傑作展ーピカソ、マティス、デュシャンからクリストまでー」が、2016年6月11日より東京都美術館(上野)で開催される。1906年から1977年まで「1年1作家1作品」をテーマに、20世紀の巨匠たちの傑作が来日。また、展示デザインはパリを拠点に活動する建築家・田根剛が手がける。
パリ中心地に位置する総合文化施設「ジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター(通称ポンピドゥー・センター)」。20世紀フランス美術を中心に約11万点にも及ぶヨーロッパ最大級のコレクションを誇り、1977年の開館以来、これまで世界的な文化拠点としての役割を担ってきた。
本展では、ポンピドゥーのコレクションより、1906年から1977年のなかから「1年1作家1作品」をテーマに作品をピックアップ。「レディ・メイド」を発明し20世紀美術に決定的な影響を及ぼしたマルセル・デュシャンの《自転車の車輪》(1913/1964)、パブロ・ピカソの初来日となる《ミューズ》(1935)、晩年に描いたアンリ・マティスの室内画《大きな赤い室内》(1948)、そして「梱包」という手法で作品を制作するクリストの《パッケージ》(1961)など、20世紀を代表する巨匠たちの傑作が一堂に集結する。絵画、彫刻、写真、映像、デザインなどさまざまなメディアを網羅し、ジャンルにとらわれない横断的な作品紹介によって、多角的にフランス近現代美術を鑑賞することができる。

ポンピドゥー・センターの建物はレンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースが設計し、むき出しのパイプやガラス、外付けされたエスカレーターの外観は工場を思わせる。歴史的な都市にそびえ立つ「ハイテク建築」は1977年開館当時は大きな物議を醸し出した。
今回、展示デザインを担当する建築家・田根剛はパリを拠点に活動し、2006年にはエストニア国立博物館の国際コンペで最優秀賞受賞するなど国際的に活躍している。パリから来日する傑作の数々とともに、気鋭の建築家がプロデュースする展示方法や空間にも注目したい。
―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまで―
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:03-3823-6921
開館時間:9:30~17:30(金曜日は20:00まで、8月5日、6日、12日、13日、9月9日、10日は21:00まで)
休館日:月休(7月18日、9月19日は開室)、7月19日
入館料:一般 1600円/大学、専門学生1300円/高校生800円/65歳以上1000円
URL:www.pompi.jp