Quantcast
Channel: bitecho[ビテチョー]
Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

ソフィ・カルが「見ること」を問いかける個展、長崎で開催中 

$
0
0

自身や特定の人の体験をもとに、現実と虚構を行き来しながら、写真やテキストなどを使った作品を構成する、フランスの現代美術家、ソフィ・カル。「見ること」をテーマにした彼女の個展「ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき」が、長崎県美術館で開催されている(3月21日まで)。

 ソフィ・カルは、1953年にパリに生まれ、放浪生活を経て創作活動を開始。街で出会った人の後をつけ写真を撮影した《尾行》(1978〜)や、自らの体験や思い出について写真とテキストで表現した「自伝」シリーズ(1988〜)など、自身を含む特定の個人の体験に基づく、物語性の強い作品で知られる。テート・ギャラリー(イギリス)やポンピドゥー・センター(フランス)をはじめとする各国の主要美術館で個展を開催している、フランスを代表するアーティストのひとり。

saigonimitamono.png
ソフィ・カル 最後に見たもの―盲目の人と刺繍 2010 カラー写真、テキスト、額 ©Sophie Calle / Adagp, Paris, 2016 Courtesy Galerie Perrotin and Gallery Koyanagi Photo: André Morin

 このたびの個展では、2013年に原美術館で2013年に開催された同名展示をもとに、「見ること」をキーワードとした3つのシリーズを出品する。《盲目の人々》(1986)では生まれつき盲目の人に「美しいものとは何か」について、《最後に見たもの》(2010)では失明した人に「最後に見たもの」について聞き、写真やテキストからなる作品とした。《海を見る》(2011)では、生まれて初めて海を見た人の姿を映像でとらえた。

 ギャラリートークや映像上映イベントのほか、「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」(応募締切終了)など、関連イベントも充実。カルの作品や、彼女が長年テーマとしてきた「見ること」について、多様な切り口でアプローチする企画が予定されている。なお、《盲目の人々》は前期(2月29日まで)、後期(3月1日〜21日)に分けて半数ずつ展示される。

ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき
会期:2015年2月6日~3月21日
場所:長崎県美術館
住所: 長崎市出島町2番1号
電話番号:095-833-2110
開館時間:10:00~20:00(最終入場は閉場 30 分前)※2月29日は展示替えのため18:00閉場
休館日:3月14日
URL:https://www.nagasaki-museum.jp/


Viewing all articles
Browse latest Browse all 939

Trending Articles